悦びの悲鳴をあげて、でも、そのあとは.... 1 2度目の情事

2003年10月5(日)−夜の所沢にて−

 あまり、今回は時間がなくて、急いで、もうそのことだけのために、車を走らせていた。

 ただ、もう彼女は、こんなぞんざいな、ムードがないことでも納得済みで、二人だけの快楽にふけるのは、もう、罪悪感はなくなってきたようだ。ただ、ラブホテルのフェスタ・アネックスに着いて、彼女に、プレゼントのカトレアのはいった花を見せると、感激していた。前もってプレゼントの花を買っておいたのは、大いに正解だった。

 例によって、服を脱がせるのを楽しみながら、また、じらしながら、愛撫を重ねてた。

一枚、一枚、あるときは、やさしく、あるときは、乱暴に脱がせながら、パンティの上から、愛撫していると、もう、しっとりと股間が濡れていて、いじわるく、「もう、こんなに濡れて、どうしたの?」と聞くと、「あなたのがくるのを待ってるの」と言う。

 すると、シャワーを浴びたい、と言い出したので、下のキスをしてから、と、まだ、シャワーを浴びさせないようにさせた。 下のキスはいやなの、と聞くと、してほしい、と言う。ちょっと真意を解しかねたが、続けることにした。

 いつものように、股を開かせて、立たせたままで、私は、下に座って、両手で、乳首と乳房をもみ遊びながら、舌を股間にうずめ、最初は、やさしく、なめて、徐々に、奥のクリトリスを吸い込み、口でもみしごくようにしていった。そのうち、彼女は、「立っていられない」と訴えてきたが、いじわるく、「まだ、そのまま、がまんして」と立ち続けさせた。

 私の肩に手を置いて、自然と彼女はつま先立ちをして、悶え続けるのだった。

「あー、がまんできない!」と、とうとう、私の上に倒れてきたので、仕方なく、ソファに横にして、大きく、股を開かせて、舌を思いっきり、奥のほうまで入れて、かき回したり、葡萄の実を皮から口だけで吸い出して取り出すような、そんな感じでクリトリスを唇と舌で堪能するのだった。

 アルコールを飲んでいないのに、もう、こんなに感じている、というのは、あの花のおかげだな、とふと思った。本当に、女性は、心理的な攻撃に非常に弱い動物であり、逆に、硬い大きなものやテクニックより、心理的な満足感を与えてあげるだけで、ちょっとした性行為で、オルガズムに達するようである。

 途中、さっきからシャワーを浴びたい、と言うので、シャワールームにいっしょにはいった。

ここには、マットがないのね、と残念そうに、彼女は言った。そこで、ジェットバスのお風呂にまず、いっしょに浸かった。そして、お互いに石鹸をつけあって、洗いあった。

 そして、バスタオルでお互いを拭き終わって、出ると、また、彼女は、新しく買った洋服を着るから、と言って、また、バスルームに戻っていった。アルコール類を用意して、しばらく待っていると、彼女は、黒尽くめのチャイナドレスっぽい服装であらわれた。

 「どう、これ。 セクシーな服でしょう。今日、たまたま届いたので、あなたに最初に見せたかったの」

 これで、さっきから、しきりにシャワーをあびたい、と言っていた理由がわかった。

 私は、また、その服や黒い下着類を一枚、一枚、脱がすのを楽しんだのだった。

ひとつひとつボタンではずれるようになっていて、「これって、脱がしがいがある服でしょう。」と私が喜ぶのを確認していた。この前の軽井沢のとき、私が、「黒い色って、大人の女性、という感じでセクシーだ」と言っていたのを覚えていて、通信販売で買ったという。

 こんどは、ベッドに横にして、下のキスをたっぷりして、指でも、だいぶ、上のレベルのオルガズムを持続的に感じさせながら、とうとう、私のものを挿入した。

 その途端、私をかっと見て、おびえるような表情を浮かべ、震えながら、次に、首をふってあばれながら、私が「いくよ、いくー」と声を上げると、彼女は、「あー、あーっ、あー、あーっ」と、それ以上の悲鳴に似た声をあげて、果てたのだった。膣が、何度かぴくぴくとなるのを自分のもので感じながら、そっと、横になった。

 これほどの悲鳴を上げたのは、初めてで、普通のホテルなら、殺人か何か、事件が起こったのと完全に勘違いするほどの大きな悲鳴だった。 やはり、私たちのようなカップルが普通のホテルに泊まるのは、迷惑をかけるだろうから、やめるようにしたほうがいい。

 「あー、また、出る」と、言って、愛液でシーツを濡らすのだった。

「これほど、いっしょにいって、エクスタシーを感じたことはないわ。」と、彼女は大満足という表情をするのだった。

 しばらく、話を続けていると、「また、感じてきた」と言ってきたので、大きく、私の両足で股を開かせて、左の指でクリトリスを、右手の指で、膣のGスポットなどを愛撫し続けて、何度か、また、いかせるのだった。

 ただ、私のほうは、最初、生で入れていたときは、順調だったが、また、2人でいきそうになる前に、やはり、子供が生まれる危険性があるのに気づいて、いったん、抜いて、コンドームをかぶせたのだが、こんどは、勃起しなくなってしまった。

 彼女もあわてて、また、いろいろと私を刺激したが、結局、だめそうなので、私が、また、指で彼女をいかせるようにした。終わったあと、「やっぱり、生でいきたかったの?」と聞いてきたので、うなづくと、「やっぱり、あんなゴムをつけるより、生で続けていた方がよかったのかしら」といった。

妊娠の危険性がなければ、そのまま続けていたのだが、彼女によれば、危険日、とのことだった。

 さて、ことが終わって、車の中で、余韻を楽しんでいたら、いきなり、彼女がシビアなことをくちにしたのだった。

「あなたって、何か、私にやっかいなことが起きると、逃げてしまうタイプだわ」

 えー、俺って、そんな風に弱いやつと、思われているんだ。

いや、それは本当かもしれない、と、非常に落ち込んでしまったのだ。

そして、追い討ちをかけるように、

「もし、私に、俺についてこいって言う人が現れて、私をつれていこうとしたら、あなたどうする?」

私は、さっきのショックで、口よどんで、いると、

「なぜ、なぜ、そんな奴には渡せないって、言ってくれないの?」と迫ってきた。

「ぼくは君を幸せにする自信がないから」 ぼそぼそと、弱よわしく答えるだけだった。

「でも、私たちは、今は、幸せだからいいわ。」と、急に一人で結論をきめこむのだった。

 急に、女房の、「あなたと結婚したら幸せになれると思ってたけど、結局、幸せにはなれなかった」と言った、醒めた言葉を思い出したのだった。あの言葉を聞いたときから、女房との結婚って、なんだったのか、女房のためにしてきたのは、なんだったのか、考えさせられ、その日は何度か、泣いたのだった。そして、どんなにそう思ったとしても、配偶者の相手には、その言葉だけは、言ってはいけないと思ったのだ。

 それが私の心のトラウマで、彼女は、そこに、触ってしまった。

そのあくる日、私たちは、たまたま、会う機会があったが、そのときは、私はまじめモードを気取り、着ましめな応対しかせず、事務的な話や世間話を続けて、2人だけのお茶を終わると、そのまま、別れてしまった。いつもだと、家の近くまで送っていき、その途中でキスを重ねるのだが、それもなく、そっけなく、彼女と別れたのだ。今から思えば、そこには、昨日の仕打ちの意味がこめられていたような気がした。

 次の日、彼女は、いつも交わすメールや電話も拒否していて、無理やり、こちらから電話すると、泣きじゃくりながら、「あなたと、昨日、会うのでなかった」と訴えた。 結局、その日は、彼女は、一日中、外にも出ず、寝込んでいたのだった。

 寝込んだせいは、昨日の私の態度だったのだが、夜になって、また、電話すると、「かぜをひいたみたいで、また、生理が始まり、頭も痛かったから。 女って、こういう日があるの。 泣き明かして、だいぶ、もう、すっきりした」と話していた。

 このことは、ちゃんと話しておいたほうがいいな、と思った。

 

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